令和3年度学位授与式を挙行しました
- 2022.03.15
- トピックスイベント
令和4年3月12日(土)、長良川国際会議場において、令和3年度学位授与式を行いました。
新型コロナウィルス感染症拡大防止のため規模を縮小して、卒業生218名及び在校生4名の参加とし、保護者の方へは、授与式の模様をオンライン配信いたしました。
また、この日、在学中において、学業成績が優秀、または課外活動などにより本学の名声を高め、他の模範となった学生12名及び団体2組には、学長から桃林賞を授与しました。
学長式辞
岐阜市立女子短期大学の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
またこれまで皆さんを支えてきて下さったご家族や関係者の皆様にもお祝い申し上げたいと思います。本日は誠におめでとうございます。
皆さんが入学して以来この2年間は、我が国、そして世界中がコロナウィルス感染症のため、経験したことのない多くの対応を余儀なくされてきました。
高等教育機関である岐女短においても、桃林祭をはじめとする各種の催しやクラブ活動の制限、学外研修や海外研修の中止などを決断せざるを得ず、過去に先輩たちが享受してきたキャンパスライフを、皆さんが十分に謳歌できなかったことは想像に難くありません。
大学を運営する側の者として、この点については大変残念であり、また忸怩たる思いがあります。
ただ一方では、このコロナ禍が世の中のICT化を十年ほど早めたとも言われるように、皆さんは、オンラインでの授業やゼミナールなどを通して、場所や時間の制約を超えたコミュニケーションのノウハウや、ICT機器のより有効な使い方の習得など、過去の先輩達が学べなかった多くのスキルを身につけ、さらに向上させることができたのではないかと思います。
卒業にあたり、この岐女短で過ごした2年間を振り返ってみてください。皆さんが入学したときに思い描いていた目標は、どれくらい達成できたでしょうか?ほぼ達成したという人もいれば、道半ばという人もいるかと思います。
しかし、こんな風に考えることも大切かと思います。高校を卒業した当時に皆さんが持っていた知識、技術、そして経験のレベルと、岐女短を卒業する今の皆さんの力とを比べてみてください。
2年間という短い時間ではあったかも知れませんが、入学当初と比べ、今の皆さんには数段高いレベルの力が身についているのではないでしょうか?この若い時代に身につけた力は、皆さんのこれからの長い人生でとても大きな意味を持つものだと思います。自信をもって次のステップに踏み出していってください。
私たちの社会は、現代の情報社会に次ぐ新しい将来像、すなわち昨今のデジタル技術とともに創造する「Society 5.0」という、人間一人ひとりが多様な幸せを実現できる社会に向けて大きな変革を遂げようとしています。その原動力として期待されるのが、いわゆるZ世代と呼ばれる貴方たちの世代なのです。
皆さんが常識として備えている知識、技術、そして感性は、お爺さんやお婆さんの世代はもちろん、最も身近なお父さんやお母さんの世代と比べても相当に異なるものがあるのではないでしょうか?皆さんが巣立っていく社会は、新しい世代の知識と技術だけでなく、確実に、皆さんの新しい「若者の感性」を待ち望んでいます。
歴史ある我が岐女短も変革の時代を迎えました。この春には、この岐阜市を中心とする地域をフィールドにして、実践的な教育と研究を深めるため、また地域に貢献するため「地域連携センター」を立ち上げます。本学の七十五年という女性教育の伝統を生かし、女性のためのリカレント教育、生涯教育にも力を入れていきます。卒業生の皆さんの「桃林同窓会」とも今まで以上に連携を取っていきたいと考えています。
卒業生の皆さんとは、ホームページ、SNSなどを通じてコミュニケーションを図っていければと思います。困ったときには、遠慮なく岐女短と連絡を取ってください。卒業後も引き続いて皆さんの母校として、皆さんが自ら思い描いた夢を実現するために、特に教育面で教職員一同がお役に立てるよう、女性の生涯教育の分野でも岐女短の運営体制を整備していきたいと考えています。また、嬉しいことがあったときにも、教職員を通じてぜひご連絡ください。ときにはOGとして、後輩達にもエールを送って頂ければ幸いです。
皆さんの今後のご活躍を祈念して、また皆さんの活躍の場であるこの世界がロシアのウクライナ侵略のような暴挙を許さず、平和であることを祈念して、学長の式辞といたします。
令和4年3月12日
岐阜市立女子短期大学長
畑中重光