岐阜市立女子短期大学は、昭和21年(1946年)創立の岐阜女子専門学校を前身とする公立の女子短期大学です。令和8年(2026年)に創立80周年を迎える歴史ある大学として、これまでに1万8千人もの女性人材を輩出してまいりました。
第2次世界大戦後の日本の教育改革が進む中、本学は、「戦後の復興は女子教育から」の方針のもと産声を上げました。戦後から今に至るまで、女性を取り巻く社会情勢や価値観、社会ニーズは変化し続けています。開学当初、新時代の象徴とも言える英語や生活や被服を研究する教育に始まり、その時々の時代が求める女性人材像に応じて、学科やカリキュラムの改編が行われてきました。現在では、グローバルな視点を持って他者を理解し、コミュニケーションの技能を駆使し、地域の課題を解決する能力を身に着ける教育研究、健康の保持増進に役立つ幅広い視野と科学性に富む人材を育成する教育研究、人間が生活している空間とそれに関連する事物のデザインを追求する科学の教育研究と、3つの学科で組織され、本学の教育研究は、幅を広げ、深みを増し、質を高めてきました。
80年間の本学の基底は、公立大学として、その時々に地域に有意な人材を送り出すことであり、これからも変わりませんが、少子社会における将来の地域の担い手育成に向けた高度な教育、地域課題の解決に向けた研究、人生100年時代のリカレント学修機会の提供など、地域の知的基盤に対する期待はより大きくなっています。
岐阜地域で、岐女短(ぎじょたん)の愛称で親しまれる本学は、男女共学、4年制化、教育研究分野を岐女短の歴史を引き継ぎ高度化した分野と新たな経営の分野にも取り組むなど、地域の活力を下支えし、グローバルな視点で活躍する人材の育成や研究を行う大学に向けて、新たな胎動の時期を迎えています。
岐阜市立の大学として、次の高みへと進むため、80年の軌跡を振り返りつつ、今と未来に向けたベストの教育を学生の皆さんに提供し、新大学への扉を、学生や地域の皆さんと共に開いていきたいと考えます。