教員の教育・研究活動

本学教員の関わる特色豊かな教育・研究活動について、その一部をご紹介します。

国際コミュニケーション学科(英語英文学科、国際文化学科)

専任講師鈴木 辰一
専門分野英文学
(特にシェイクスピア受容史)

子供向け物語として再話されたシェイクスピア劇の研究

今から約400年前のイングランドで活躍した劇作家ウィリアム・シェイクスピアの作品は、様々な形で世に伝えられてきました。私は、特に19世紀末~20世紀初頭のイギリスで数多く出版された子供向けの再話物語を取り上げ、それらが原作とどのように異なって作品世界、登場人物を描いているのかを分析しています。そして、時代背景の変化が作品世界の描写にどのように影響しているのか、また、作品描写を通じて、読者にどのような価値観を提示しているのかを考察しています。

教授村中 菜摘
専門分野日本文学(中古・中世)

和歌研究から、ことばの魅力を考える

藤原定家の和歌を研究しています。定家は『新古今和歌集』の選者のひとりであり「新古今風」を確立した代表的な歌人です。新しい歌のことばを開拓すると同時に古いものを大切に守り、古典的な世界を取り入れつつ、これまでにない斬新な表現世界を作り上げる定家の姿勢は、『新古今和歌集』を勅撰和歌集のなかで最も芸術性の高いレベルへと引き上げました。私はそうした定家の方法を、歌ことばの選び方や表現の仕方に注目しながら地道に考え続けています。

加えて、定家が、武士の勢力によって天皇制の力を根底から覆した当時の危機的な乱世に、貴族文化の象徴である和歌を後の世へつなごうとした、その芸術家としての姿勢にも魅了されます。(第13回解釈学会賞受賞、2019年)

健康栄養学科(食物栄養学科)

教授道家 晶子
専門分野食品機能/食品加工
食品学/食育推進

機能性米の分析と加工に関する研究

機能性米とは、高血圧症、高脂血症、糖尿病、腎臓病と言った生活習慣病や、スギ花粉症、アトピ―性皮膚炎などのアレルギー疾患の予防もしくは治療効果を期待した米です。例えば、高血圧対策米、低たんぱく米などがあります。試料にLGCソフト(低グルテリン性と低アミロース性を組み合わせた複合新形質米系統)を用いて、米のたんぱく質のグルテリン定量を行い、栽培時期と窒素肥料の影響を分析しました。また、低たんぱく米粉を活用した加工品の提案を行い、食品加工時の試料の適性を検討しました。

デザイン環境学科(生活デザイン学科)

教授服部 宏己
専門分野建築・インテリア専修

視覚的に理解できる建築構造教育ツールの開発

近年、全国各地で地震が多発し、南海トラフ巨大地震の発生が叫ばれている中で、建物の安全性に対する社会的な要求が急速に高まっています。建築を志す初学者においては、建物の耐震性を学ぶ際に、理論的に煩雑であることから建築構造を苦手とする学生は比較的多いのが実情です。そこで、理系科目を苦手とする文系学生にも理解しやすいように、視覚的に理解し体験できる建築構造教育ツールの開発に力を入れています。


教員プロフィール

本学の教員が取り組む諸活動を広く皆様に知っていただくため、全教員の活動内容を取りまとめた冊子『岐阜市立女子短期大学 教員プロフィール』を作成、公開しています。下記リンクよりご覧ください。

岐阜市立女子短期大学 教員プロフィール2024